前回、AWS Backupを使ってEC2のバックアップを取得しましたが、実際にリストアできるのか試して見たいと思います。
構築案件で、バックアップ環境構築後にリストアの試験を行っていないケースが多く見受けられます。しかし、障害発生時にリストアができないリスクを回避するためにも、リストアの試験を行うことは重要です。バックアップを取得する場合は、リストアまで意識したいところです。
AWS BackupによるEC2リストア方法
リストアの動作確認のために、バックアップ取得後にRHELサーバ内に適当なファイルを作成して、リストアしたらそのファイルが消えていることでも確認しようかと思います。
下記のように/workディレクトリ配下にtestというファイルを配置しました。
[root@rhel-server ~]# cd /
[root@rhel-server /]# pwd
/
[root@rhel-server /]# mkdir /work
[root@rhel-server /]# cd /work
[root@rhel-server work]# touch test
[root@rhel-server work]# ll
total 0
-rw-r--r--. 1 root root 0 May 2 05:47 test
それでは、リストアしていきたいと思います。
AWS Backupの マイアカウント > 保護されたリソースを選びます。
リストアしたいサーバのリソースIDをクリックします。
対象の復旧ポイントが表示されるので復旧したいポイントを選んでから復元をクリックします。
どのように復元するか設定できます。特に設定を変えなくても、EC2構築時と同様の設定が入っている様なので、デフォルトのまま復元したいと思います。
バックアップを復元を選びます。
復元しているジョブが表示されます。復元が完了すると、ステータスが完了に変わります。
EC2インスタンスを確認すると名前がついていないインスタンスが存在することが確認できました。AWS Backupによる復元って、バックアップしたサーバを上書きしてリストアするのかと思っていたら、同じ構成のサーバを構築するんですね。勉強になりました。
新しく構築されたため、今まで使ってたIPアドレスではなく、付与されたパブリックIPアドレスを確認します。確認したいインスタンスにチェックを入れると下の詳細画面にパブリックIPアドレスが表示されます。
構築時と同じキーペアファイルが使えるため、構築時と同じようにssh接続します。(接続するIPアドレスは上記で確認したIPアドレスに変えてください。)
バックアップ取得後に作成したファイルが存在するか確認してみます。
[root@rhel-server ~]# cd /work
-bash: cd: /work: No such file or directory
作成したディレクトリ自体なくなっているので、問題なくリストアできてそうですね。新しくサーバが構築されたため、古いサーバも課金され続けますし、削除するようにしましょう。
以上が、AWS BackupによるEC2のリストアになります。
わかりにくいところなど、コメントいただけたら嬉しいです。
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